2014年10月10日金曜日

◎講義 要旨◎  桂山 康司(京都大学大学院准教授)

まず、詩人としての評価が比較的安定しているジョン・キーツ(1795-1821)を取り上げ、その詩的表

現の特徴を考察する。次に、詩人としての評価が最近になるまで定まらず、むしろ、ポルノグラフィッ

クと貶められることの多かった王政復古期の詩人、ロチェスター伯(1647-80)の作品について考察

する。両詩人の作風は、一見したところでは、全く相容れない対極にあるように見えるが、果たして

そうであろうか。「詩的であること」の真価は、題材にではなく、言語表現の特質にこそ求めるべきも

のである事を、作品の精読を通じて検証し、更には、その作業を通じて、詩的言語の質の一端を

明らかにしたい。

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